屋上前のこの場所は、校舎のほかの場所より狭くて薄暗い。



大輔くんは階段の一番上に座る。

私もその隣に座る。

大輔くんは腕時計をみる。




「練習まであと15分くらいしかないなぁ」

「うん。でも嬉しい」

「せやな。ここちょっとエッチな雰囲気やし」

「ば…ばか…大輔くん変態っ」




私が大輔くんの肩をパンチすると大輔くんが笑う。




「へへ…でもこんなやり取り教室じゃできなかったから本当に嬉しい」




笑う私に大輔くんも微笑む。




「こんなって、どんなやり取りやねん?」

「え…だ、だから…」

「いちゃいちゃしたりってこと?」

「そ…それは」



ハッキリ言われて赤く口ごもる私に、大輔くんがいじわるに笑う。



「優がええなら、もっとすごいこともしよか」




私は大輔くんにまたまたパンチする。


赤くなる私に大輔くんがごめんって笑う。