応援団の練習は、その日の放課後からすぐに始まることになった。


ほぼ毎日、放課後を使って練習するらしい。



放課後は毎日大輔くんと一緒に帰っていたけど

しばらくの間一緒に帰れなくなっちゃった…。





その日の放課後、大輔くんは練習の前に私のところへ来る。



「ちょっと寂しいけど頑張って練習してくるわ」

「うん。頑張ってね」
  




本当にさみしい…

席が離れて、放課後まで離ればなれ。



だけど……そんなこと言ったらダメだよね。




私の寂しさを感じ取ったのか、大輔くんは私の両手を握る。




「週末はデートしよな」

とびきりの笑顔で笑う大輔くん。




「うん……!」



教室の入口で、そんな私たちを見て陽子ちゃんがニヤニヤしながら私を呼ぶ。


「優ちゃん、はよ帰るで~」

「あ、うん!」



陽子ちゃんの元へ走り出す私の背中を、大輔くんが優しくポンと押してくれた。