夏休みもあと数日。




大輔くんは放置していた夏休みの宿題に追われているらしい。


すでに宿題を終えている私は、大輔くんの宿題を手伝うという名目で、市立図書館で会うことになった。




暑い外に比べてゆるく冷房の効いた図書館内。



自由スペースを使って大輔くんは夏休みの宿題を、私は自主的に勉強をする。



まじめに宿題に取り組む、大輔くん。


かと思えば、急に私に肩を寄せてきて、私の教科書の端っこに何か書き込んでくる。




見ると、歴史の人物の顔にすごい落書きがされてる。


「ちょ…」




ここは図書館。

大きな声は出せなくて、大輔くんを見ると、いたずらっこみたいに笑ってる。