手の中の蝶々



こっそり先生の背後に近づく。






「ごめんなさいっ」


『え?あ、夂葉さん』


私に気付いて振り替える先生は、特に怒ってる様子はない。



『寝間着、持っていくの忘れたんでしょ?分かってるから大丈夫、それより……』



先生の言葉に安堵の息を漏らす。
良かった。分かってくれてたんだ。露出魔だと思われたらどうしようかと思った。





「それより……何?」


息をつくのもいいが、続く言葉が気になりもする。





『バスタオル1枚とは…なかなか触発されちゃった』



しっ触発!?!?



「どういう意味…っ?」



『どういう意味だと思う?』



妖しげに眼鏡をずらす先生。





「し、知らない…!」



『こういう意味っ』




そう言っている先生の前に広がるのは無数のエプロン。





へ?あ……。
ま、まさか……




『どのエプロンがバスタオルに合うか、エプロン引っ張りだして考えちゃった!』




…馬鹿だ。絶対馬鹿だ。
教員免許見せて欲しいくらいだ。



『着てくれるでしょ?バスタオルエプロンっっ』




「き、着るわけないでしょ!!」