手の中の蝶々



お風呂から上がって、私、今、血の気がひいています。




何故かというと……




「寝間着持ってきてない……」



さいっっっあくだ。

私の寝間着の存在場所は、今日家から持ってきた鞄の中。
ちなみに下着も。



動揺していたのでお風呂場に持ってくるのを忘れてしまっていた。





「どうしようどうしようどうしよう……っっ」



まさか先生に取ってなんて頼めない。



…そこで目に映ったのは先ほどまできていた制服&下着。



い、嫌だ。

せっかくお風呂入ったのに、無理。




意外と神経質な私は、そうなるともう一度お風呂に入りたくなってしまう性分で。

でもそんなことしてしまえば先生を待たすことになる。




自分の責任だ。






よし、行こう。



この部屋はリビングとダイニングが一緒になっていて、廊下があって、そこから右手に今私がいるお風呂、左手に部屋が1つ、トイレがあって、そしてさらにその1つ隣にもう1部屋になっている。


手前の部屋に、私の荷物がある。

トイレの隣のもう1部屋は、入ったことはないが、多分…………先生の夢が広がっているんだと思う。
怖くて開けられない。




…とまぁこの通り、廊下を一瞬で通れば、恐らくリビングにいる先生には遭遇しない。




大丈夫大丈夫。




私はそう信じて、バスタオル1枚で勝負に出た。