手の中の蝶々




こたつで晩ご飯って、なんか、いいなぁ。



お鍋もしたいな。




私が未来の予定を立てていると、先生は何かを思い出したように立ち上がり、帰ってきて直ぐに座った。




『分かってるとは思いますけど、

僕達は今世間的に悪いコトをしていますっ、よってこのコトは、シーッ、内緒です』


口に人差し指をつけて、静かに、のポーズをとる先生。




指長ーい……




って違うでしょ!



「了解です。ばれないように気をつけます」


『よろしいっ、後はい、これ』


そう言って先生が手から覗かせたものは


チャリッ



と音をさせた。





「か……ぎ?」




そう、鍵だ。
多分先生がさっき立ったのはこれをとりにいくため。






『スペアキーですっ、ないと困るでしょ?』


「そう言えばそうですね…。どうも…」








……スペアキーを渡されるなんて、信頼されてるみたいで嬉しくなってしまう。