学校での私は、おとなしい女の子を演じている。

 父さんが権力ふるってやがるから、調子に乗ってるとか言われないため。
 

 苗字は旧姓を使ってるから、お父さんの“松嶋”になっている。アイツは霧岬(きりさき) だから。

そんな私の友達は木藤 繭(きとう まゆ)。 明るくて、楽しい人だった。

 彼女には心が許せた。 唯一の人だった。

授業は暇だ。 仲の良い繭は席が遠い。
 基本は空を見たりしている。

でも、国語の時間はちゃんと受ける。 
 小さい頃、一人が多かったから、本を読み漁っていたため文学少女に成長した。
 
 反対に数学は苦手だ。 公式とかがありすぎて、何がなんだかわからない。
 
 それでいつも助け舟を出してくれるのが、飯坂啓汰(いいざか けいた)君。明るくて、クラスの中心的な存在だ。
 
 いつもヒントをこそっと教えてくれる。みんなに優しいんだなって思った。


 これ以上私には関わりがないと思っていた。


         この時までは