電話越しの君へ




「……杉本の好きな子って誰なんだろう」




次の日の昼休み、ついボソッと呟くと
一緒にご飯を食べていた三人が顔を見合わせたのが分かった。




「……みんな、知ってたりする?」




上目遣いに聞くと、
なぜか一様に変な顔をした。




「てゆーか、あんたが分かってないのがすごい」




「フツー見ててわかるでしょ」




「分かり易すぎるくらいだよね、顔は怖いくせに」




頷きあってる三人に私は驚く。




「え、な、何で!?
いつも見てるけど分かんないよ!?」




すると何故かみんなニヤニヤし始める。