honey blood

ひとまず風呂とトイレと居間を案内した。



「ここが大広間。結構客来るから入んなよ」

「広間と違うわけ?」

「広間は最近親が趣味部屋にしてんだ」

「なんの趣味?」

「黒魔術」

「くろっ…」



んなわけねぇだろ…。



自分達の部屋より広いくてキレイだからって広間を占領してるだけだし…。



「こ、こっちはなに?」

「小さい客間。ここ、お前が泊まった部屋だろ…」

「襖ばっかりで覚えらんないよ!!」

「俺の部屋と居間だけ覚えりゃいい」

「なんで紫の部屋?」

「今日から寝るからだろ」

「ぶぇっ!?なななな、なんで紫の部屋っ!?」



遠慮する意味がわからん。



俺たち、一応付き合ってるし?



蜜の反応おもしろいし。



「襲ったりしねぇから安心しろ」

「信用ならん!!」

「お前は俺をなんだと思ってんだよ…」

「夜中に目が覚めて吸血行動を行うクソヴァンパイアとか、夜中に人の布団に潜り込む変態とか…」



仮にも彼氏なんスけど…。