honey blood

次の瞬間、体がジワッと暖かくなり、フワフワする感じ…。



「なにコレ…」

「一時的に渇きを抑える薬。どんな感じだ?」

「気持ちぃ~…。今なら飛べる気が…」

「失敗か?」

「ふざけんなよ…」

「まぁ効果は数時間後だ。それは副作用みたいなもんだろ。お前、本当にそういうのに反応すんのな」



繊細って言えよ。



でもマジで気持ちいい…。



なにも考えたくなくて、やたら楽しくて…。



「ククッ…」

「改良の余地ありだな…。オイ、ぶっ飛んでんじゃねぇよ」

「はははっ!!」

「寝かせとくか…」



本当に俺の体はめんどくさいと思う…。



ペチペチと頬を叩かれて目が覚めると、ベッドの上にいた。



「平気か?」

「人を実験台にしてんじゃねぇよ。マジで殺すぞ…」

「おっかないね、紫は」

「ヴァンパイア殺しは罪になんねぇからな」

「悪かったって。でも体は楽だろ?」



そう言われてみるとそうかもしれない…。