honey blood

中に入ると保険医がこっちを向き、立ち上がった。



「薬か?合わねぇんだから無理して飲む方が体にわりぃぞ?」

「違う。蜜の様子見に来た」

「林なら寝てる。まさかお前の?」

「一応。とにかく大食いバカだから腹でも壊したのかと思って」



コイツもまた親戚で、医療関係の家系に育った。



とにかくこの学校は俺たちにとって、かなり居やすい場所。



「お前ねぇ、女の子ってのはその他に腹痛くなるもんだって知らねぇの?」

「は?なにそれ」

「察してやれよ。ガキだな、マジで」



あっ。



もしかして生理痛ってヤツ?



それって…マズくね?



「今はあんまり飲むなよ?元から貧血もあるみたいだから」

「死ぬって…」

「他当たればいい」

「蜜の血以外どいつの飲んでも不味い」

「なら座れ。実験台にしてやるから」



座った俺の腕に、有無を言わさずブスッと注射を打ったヤブ医者…。



なに入れられた!?



しかも実験台って言わなかった!?