honey blood

そしてついにブライアンがキレた。



基本的に大らかで滅多に怒ったりしないタイプなんだと思う。



そのブライアンが、逃げようとする皐をガッチリと押さえてる。



「愛の言葉が望みならいくらでも囁いてやるよ。でもな、コレ以上好き勝手できると思うな」

「離せっ!!」

「次期アメリカ当主はこの俺だ。わかるか?テメェより偉いんだよ。あんまり手ぇ焼かせんじゃねぇ…」



一瞬にして動きが止まり、ブライアンにもたれ掛かるようになった皐。



眠らされたな…。



「迷惑かけたな、紫」

「まったくだ」

「しばらく滞在したらまたアメリカに帰る」



『こいつは逃げらんねぇように繋いどくから』



そう言ったブライアンも俺と似てるのかも…。



蜜にしたこと以上のことをやりそうだ…。



「尚、皐に付き合わせて悪かった。でも紫の嫁に手ぇ出したのはいただけなかったな」

「わかってます。反省しました」

「ならいいけど」

「帰国の支度しますので」

「あぁ、よろしく」



ブライアンに対する態度は立派だな、尚のクソボケ。