honey blood

天音が気の毒な結末を迎えてる…。



さすがに毎日言い寄られて諦めたみたいで。



「付き合ったり…してんの?」

「そうなんですぅ~!!あー君がやっと折れてくれてアスミ、幸せ!!」



可哀想…。



でも俺には関係ないしな。



頑張れ、天音。



「紫、なんか転校生来るらしいよ~。聞いてる?」

「いや?俺は知らねぇけど」

「ヴァンパイアらしい」



急にやってきたヴァンパイアの転校生…。



帰国子女の双子だった。



コイツら純血だ…。



『桐原 尚(ナオ)』と『桐原 皐(サツキ)』



桐原の姓を名乗る純血ヴァンパイア…。



どういうことだと、クラスのヤツらが俺に視線を送っている。



俺も知らない…。



「軟弱そうな主様…」



通りすがりに皐の方がそう言った。



変な感じがする…。



コレってまさか…。



血縁者か?



休み時間、天音とマリのところへ向かった。



「誰だ、アイツら」

「わからない。学校側として、ヴァンパイアはよっぽどのことがない限り受け入れなきゃいけない決まりなの」



誰なんだ…?