蜜を教室に押し込んでドアを閉めて逃げた。



もちろん、いつもの図書室。



一眠りしてから行くか。



いつものソファーに座り鞄から出した小説を読んでたら眠くなって来て横になって目を閉じて…。



春のぽかぽかした陽気に誘われてオヤスミ~…。



どれくらい寝たかわからなくて、腹にかかる重さと唇にふれる暖かさで目が覚めた。



蜜の匂いじゃねぇな…。



「誰だ、お前…」

「超カッコイイ。王子様みたい。それカラコン?キレイな色~」



背は高めで髪は長い。



キレイな顔と細い体が俺に乗ってる…。



アレ?



どっかで見た顔だな…。



あっ…昨日のテレビっ!!



「先輩3年生?アスミの彼氏になって!!」



なにこれ、新種の勧誘かなんかか?



何より無抵抗な俺の唇を奪うとは重罪だ。



「殺すぞテメー…」

「キャッ!!ワイルドっ!!」

「邪魔だ、降りろ」

「わっ!!」



うぜぇから記憶消して放置してやるか…。



いざ記憶を消そうとした時、イヤな視線に気がついた。