腕には点滴。



そりゃあ3週間も飲まず食わずなら逆に死んじゃうか…。



「紫のおやじってのも、スゲー男だな」

「父上が?」

「儀式の最中、失敗した時のために自分の命とアンタの命を交換するって禁術までやろうとしてた」



父上が…?



だから安心して死んでこいなんて言ったんだ…。



やっぱり父上はあたしが大好きな父上だった。



「腹減った…」

「メシより血だろ」

「血…?いらないよ、そんなもん」

「バカか。死ぬぞ」



今は紫の血がこの点滴に含まれてるから大丈夫なんだとか…。



ってことは…?



まさか紫、3週間も飲んでない?



「紫は大丈夫!?」

「吹雪の妹が提供してくれてたから」



吹雪さんの妹が紫に血をあげてたの?



妬けるんですけど!!



なんかムカつく…。



「これで俺も安心して国に帰れんな」

「もう帰るの?」

「ロシアにワサビ届けに行ってからな」



ワサビをロシアに…?



ブライアン謎…。