honey blood

目を覚ました紫はムクッと起き上がり、キョロキョロと辺りを見渡した。



「我が家…。双子…蜜…」

「おはよ…」

「ん~、おはよ…」

「か、借りてた服…返しに来た…」

「服?」



シワだらけの着流しを広げると、寝起きの顔で笑った。



笑顔にすらときめく…。



「双子、あっち行っとけ」

「「お着替えは?」」

「蜜がやる」

「「公園行ってきま~す」」



あたしが着替え手伝うの!?



そう思ったら体が勝手に紫に向かって歩き出した。



な、に…これっ!!



「紫がなんかしてるの!?」

「まぁな。早く来い…」



あっという間に紫の腕にスッポリ。



うにゃぁ~…。



顔熱いよ…。



「紫、甘い…」

「久しぶりじゃねぇか。甘やかしたくもなるだろ」

「離せバカ紫…」

「このままもう一眠りしようか」



耳元で囁くな!!



甘い声出すな!!



頭がおかしくなるから離してほしいのに!!