honey blood

これ、看病した方がいいかな…。



唯一の頼みの綱、金田さんは夜に帰っちゃうし。



ひとりでこんなに苦しむのって可哀相…。



「紫、ココア」

「ん~…」

「そんなに熱高いの?」

「低い…」

「冷たっ!!」



紫いわく、体温の上がり下がりが激しくて体がかなりきついとか。



手がすっごく冷たい…。



「何度?」

「34度弱…」

「それ、死なないわけ?」

「死んでりゃ苦しくねぇよ…」



とにかくひどそう。



今日は泊まってやろうかなって考えが…。



「あっ、なんか食える?」

「あんまり食いたくねぇけど…」

「じゃあ…いいや」

「なんだよ…」

「なんでもねぇよ。病人、寝とけよ」

「隠し事?」



こんな紫見たらクッキーなんて出せるわけない!!



やっぱりプリンにしとくべきだった…。



「甘いの…食いたい…」

「マジで!?クッキーとか食う!?」

「甘けりゃなんでもいい…」



やった!!



カバンの中から出したクッキーを紫に手渡した。