honey blood

それ以来彼女はつくってないみたい。



適当な相手と適当な関係が楽だからって。



あたしが先に死んだら紫も悲しいかな…。



「腹痛い…」

「時間が経てばよくなる」

「そんなもん?」

「そんなもん」



この人も結構広い心の持ち主だ。



だてに長く生きてない。



長く生きればあたしはそんな人間になれるのかな?



「蜜もちゃんと未来のこと考えろ」

「はい」

「よし、今日のメシは何かなぁ~」



恋がしたいと言った先生だけど、この人はどんな恋をするんだろう。



きっと愛された人は幸せになるよね?



「紫、大丈夫かな…」

「ウィルスが死ねば元通り」

「ならいいや!!」



明日はお見舞いに行ってやろ。



甘いもの持って。



たまには作ってみようか…。



うん、女の子らしく作ってやる。



「マリさ~ん!!お菓子の作り方教えて!!」

「えっ…」

「作れないの?」

「龍太に聞きな…」



そうした方がよさそうだ。