あたしも看病とかできるような人間ではないし。



帰ろ~。



「じゃあ、ゆっくり寝るんだよ」

「お前帰る気か!?」

「うん、移ったらイヤだし」

「人間には移んねぇって言われただろ…」

「はい、あたしの血!!緊急事態に飲んでね?」



先生があたしの血を抜いてくれたからそれを紫に渡した。



アレは薄情者を見る目だよ…。



でもあたしがいない方がいいよね?



邪魔になりそうだし~。



腹痛いし。



北斗先生が運転する車の助手席に乗り、家を目指した。



「避妊しろよ?」

「へっ!?」

「紫の子どもはヴァンパイアだぞ」

「な、なんでそんなこと?」

「いつも以上に蜜から紫の匂いがする」

「ヴァンパイアってなんなの!!恥ずかしい…」

「初めてってわけでもねぇくせになに言ってんだよ」

「初めて…だったから…腹痛い…」

「えっ?マジで…?」



なんでそんなにビックリしてんの!?



本当は結婚するまでしないつもりだったのに~…。