honey blood

ベッドに横になったまま携帯で天音に電話をかけた。



だけど出なくて…。



頼りたい人の声を聞けないのは、辛い…。



ふと目をやった着信履歴にはなぜか天音の番号がなくて、数件消去されたような形跡があった。



なんだろ、これ…。



メールは誰ともやりとりしてない。



そういえばあたしってなんで天音が好きなんだっけ…。



優しいからだ。



天音の存在がすべてなんだった。



天音が好き。



天音に会いたい…。



だけど電話に出ない天音の声すら聞けない。



なにかがおかしい…。



あたしの頭はどうなってるの?



あの紫となにがあったか思いだそうとすると、頭がズキズキする…。



なんなんだろう…。



「入るぞ~」

「北斗センセ…」

「具合、どうだ?」

「頭が痛い…」

「無理なことして悪かったな…」

「なんであんなことしたの?」

「悪い…」



朝より頭痛は楽になってる…。



あたしの体はどうなってるんだろ…。