honey blood

助けて天音…。



あたし死んじゃうっ…。



世界が白くなるっ…。



「力じゃダメだ…、薬持ってくるから見とけ」

「わかった…」



声も出ない…。



頭が痛いよぉ…。



あたしをどうする気なの…。



「蜜、本当に紫のこと…忘れたの?」



マリさんがそう言ったけど、声も出ないし頷くこともできない。



焦点が合わなくてぼやける視界…。



なんで紫なんて…。



「マリ、押さえとけ」

「苦しそうなんだけど!!本当に平気なの!?」

「たぶん…」

「自信ねぇのかよ!!」

「なにがあっても絶対助ける!!念のために紫呼んどけ…」



紫、紫って…。



みんな何なの?



あたしが好きなのは天音だってば。



顔も見たくないのに…。



「蜜、眠くなんぞ」

「や…」



なんでこんなことするの…。



あたし…なにも悪いことしてないのに…。



なんでそっとしといてくれないの…。



もう…ヤダ…。