着替えると膝の上に乗ってくる妹たちは大はしゃぎ。



でも内緒だ。



「ララ、ナナ、ちゃんと薬飲んだか?」

「うん、今日は兄さまの言うこと聞かないと母さまに怒られるから」

「今日はふたりともいないんだっけな」



俺たちが手放せない薬はこの現世では必需品。



血のかわりに薬を飲めば体は騙される。



俺には合わず、副作用が強く出るから緊急用にしか使わない。



妹たちはまだ薬で生きていけるみたいだ…。



要するに、俺は純血の中の純血ってこと。



でも今日は蜜の血を舐めた程度…。



若干フラつく気がする…。



今日は両親がいないから妹たちの世話があるし…。



適当にいただくか…。



数人の使用人の中には人間もいて、俺たちのことをなにも知らないのは記憶を消しているから。



その使用人が帰る前に…。



「金田さん、肩にゴミが」

「えっ!?あ、ありがとうございっ…うぁっ…」



あぁ…渇きが癒える…。