気が付いたら紫の膝の上じゃなく、布団に寝てた。



暑いなぁ…。



「んにゃ!?なにコレ!?」



腕にはチューブが繋がってた。



点滴…?



「あっ、起きた」

「……先生?ここって紫んち…ですよね?」

「急に呼び出された感じ?俺、一応医者だしね」

「ただの保険医じゃなかったんですか…」

「まぁな~。で、林はいつから熱あったんだ?」



熱なんてあったの!?



だからやけに暑かったのか…。



「わかんない…」

「だろうね。夏風邪はバカがひくもんだし」



ひどいな…。



で、紫はどこに…?



「ちょっと血もらったから」

「へっ!?」

「紫の体質に合った薬のサンプル採取って感じ?」

「そうですか…。その紫は?」

「アイス買いに行った」



どんだけアイス食えば気が済むんだよ…。



しかも甘いヤツばっかり。



「本家来たの久しぶりだな~」

「先生もヤクザの一員?」

「なに、ヤクザって…」

「紫の父上が…」



ブッと吹き出した先生を見て、だまされてたことに気が付いた。