honey blood

【紫】



俺って常に誰よりも上の立場にいたいタイプ。



上の立場っていうか、優位にいたい。



だから極力、勉強とかには手を抜かないでいるつもり。



特にコイツの下にだけは絶対なりたくない。



「このラインから絶対入ってこないでよ!!」

「なにソレ。誰に言ってんだ?」

「変態紫に言ってる」

「変態じゃねぇよ。若干サディスティックな面はあるかもしれねぇけど」

「十分変態要素持ち合わせてるよ。とにかくここからはあたしの聖域だから汚さないでよね!!」



デートの帰り、白いビニールテープを買った蜜は部屋の中央をそれで区切った。



こんなただの線、軽く乗り越えられますけど。



ガラにもなく警戒してんの?



「ちょっと!!入ってくんなって言っただろうが!!」

「だったらタンスから俺のパンツ出せよ」

「あっ…」

「風呂入って来るから先に寝んじゃねぇぞ?」

「なっ…」



耳元で囁けば、蜜の顔は真っ赤に染まる。



それが見たくてからかってばっかりの俺。