それでも愛しい人よ〜慎物語〜


――次の日。




何故か朝から城は騒がしかった。



「――大変です慎様っ!!起きて下さい!!」




ドンドン!!と部屋の扉を叩かれ、俺は寝ぼけまなこで部屋を出た。




「なんだよ、騒々しい……」




「城下町を殺し屋が襲ったらしいです!!こちらにも火の手が来るかもしれません!!」




城下町…




美沙……





美沙!!!!




「――慎様っ!!どこへ行かれるのですか!?むやみに外に出られては危険です!!」




「うるせぇ!!」




「慎様!!」




もう使用人の声なんか聞こえなかった。




俺の頭にはただ




美沙のことだけが浮かんでいたから――…