First──*

玄関を開けた途端
視界は
白一色に染められた

いつの間に積もったのか
10cm以上の厚さもある
雪の絨毯が敷かれていた

スコップで
掻き分けるのも良いけれど

やっぱり初めは
自分の足で踏み均す

まだ誰も通っていない
フカフカの道を

ズシ、ズシ、ズシ

長靴が 抜けなくなっても
何のその

自分の足跡が
新しい世界の印のように

次から次へと
踏み歩く

雪の下から
土が見えて来るまで

ズシ、ズシ、ズシ