俺様男に心乱れて

「亮介!」

突然60歳ぐらいの女性が亮介さんの腕を掴んだ。

「ああ、お袋さん」

え? 亮介さんの、お母様?

「どなたなのよ!?」

突然でまさかの対面にドキドキする私を、お母様は怒ったお顔でキッと睨みつけてきた。

「あ? 俺の恋人で小枝子っていうんだ。よろしくね?」

「はじめまして、くす…」

「ふざけないで頂戴!」

私が自己紹介をしようとしたら、お母様が大声を張り上げた。

「あなたって人は…」

「よしなさい、みっともない」

やはり60歳ぐらいの男性がお母様の肩に手を置いた。たぶん亮介さんのお父様だと思う。

「亮介。私達の顔に、泥を塗ってくれたな」