俺様男に心乱れて

長いキスが終わり、ゆっくりと亮介さんの唇が離れて行った。

「やべえ、止まらなくなりそうだ」

「ハァー。亮介さんったらあ、出掛けるんでしょ?」

「ああ、黒崎さんが待ってるから、行くか…」

「黒崎さんって…今日はデートに誘ってくれたんじゃないの?」

「ん…デートとは言えないけど、そう思ってくれていいよ」

「どういう事? それに亮介さんはどうしてタキシードを着てるの? まるでパーティにでも行くみたいじゃない?」

「そのパーティなんだよ」

「え? じゃあ、私は?」

「もちろん、一緒さ」

「こんな格好で?」

「ん? その姿も十分魅力的だが、途中で着替えてもらう」

「またなの?」

「悪いけど」

前にホテルのレストランでディナーをご馳走になった時、途中で高級そうな洋服屋さんに寄り、高級そうな洋服に着替えさせられた。

今度もそのパターンなのね?