俺様男に心乱れて

「何だと?」

「惚けないで! あなたが時々香水の臭いをさせてる事、私が気付いてないとでも思ったの!?」

「香水…?」

「そうよ。他の女を抱いた後に、私に近付かないで!」

「いや、それは…」

「何よ?」

「あ…ごめん。悪かったよ。おやすみ」

亮介さんは私に背を向け、背中を丸め気味にして帰って行った。

私は呆然と立ちすくみ、悔しさと悲しさで涙をポロポロ零していた。