俺様男に心乱れて

私は急いで制服に着替え、マスターが作ってくれたサンドイッチとコーヒーを戴いてお店に出た。

「マスター、ご馳走さまでした。今日のサンドイッチもすごく美味しかったです」

「そう? 小枝ちゃんにそう言ってもらうと、私も嬉しいよ」

マスターは目尻を下げて優しく微笑んでくれた。マスターみたいなお父さんだったら良かったのにな…

「でも、これからはちゃんと家で食べて来ますね?」

「いいんだよ、そんな事は気にしなくて。それより小枝ちゃん、すごく可愛いよ」

「そ、そうですか? 変じゃないですか?」

「いやいやいや、素晴らしいよ。きっとお客さんが増えるぞ」

「そうでしょうか…」

そんな会話をしていると、トレーを持った健ちゃんがカウンターに戻って来た。

「うわあ、小枝子さん超可愛いっす!」

「そう? ありがとう」

「健坊、出来たから持って行ってくれ」

見ればカウンターにモーニングセットが1セット並べられていた。