俺様男に心乱れて

疲れて眠ったんだな。

幸子に授乳するため、夜も小枝子は2時間置きぐらいに起きている事を亮介は知っていた。

しかも今日は、ツリーを飾り、美味しい料理をたくさん作り、いつも以上に疲れているに違いない。

もう少し寝かせておいてあげよう。

そう思った亮介だが、少し開いた小枝子のピンク色した唇を見ていると、我慢できなくなって自分のそれをそっと重ねた。

ほんの挨拶程度のつもりだったが、小枝子の柔らかい唇の感触から離れ難くなり、止まらなくなってしまった。

次第に深くなって行く口づけに、「ん…」という吐息とともに小枝子は目を覚ましてしまった。

「ごめん、起こしちまって」

「あ、あなた? 私ったら、ごめんなさい。つい居眠りしちゃったみたい」

目をしばたきながら、赤い顔をして謝る小枝子は、やっぱり可愛いなと亮介は思った。