「じゃあ、オレとリエラは聞き込みね。リエラは…バレないようにしなくちゃだけど」


「ええ。適当に髪を切って誤魔化すわ」


サラリとそう答えると、リエラは「ちょっと待ってて」と言って奥の部屋へと消えた。


その行動力に、思わず感心してしまう。


「あ、エル」


「何だよ」


オレは机の上にあった紙に、ペンを走らせ、四つ折りにしてエルに渡した。


「…これ、リオに言伝て」


「ことづてぇ?…まぁ、いいけど」


不審そうに眉をひそめながらも、エルはそれをポケットへしまう。


うん。…これくらいのお節介なら、いいよね?


「…お待たせ!行きましょう」


そう言って現れたリエラは、もともと短かった髪を、さらに短くカットしていた。


「おい、男みたいになってんぞ」


「それくらいがちょうどいいわ」


エルの失礼な言葉にも、リエラは笑う。