「朝廷は時期を見計らって吉備を潰すために、徐々に足を進めとった。 平和に暮らしとった吉備の奴らも、いきなり朝廷に矛先を向けられて余裕ものうなる。 何がいけんかったか……自分達の身を振り返る。 そうしたらあることに気付く訳じゃ。 朝廷よりも進んだ技術を持っとるってことに。 そうなると原因は技術を運んできたワイ……ウラのせいじゃ……となった」 苦しそうに眉を寄せて、遠くを見つめながら大神様は話していた。 その視線の先に……吉備の国の人々を見ているかのよう。