トクントクン、と規則正しい音。
私の速く打っている鼓動とは大違い。
やっぱりウタクはこんな状況でも余裕らしい。
「ね……ウタク。私、どうしたら……?」
野暮だと思っていても聞いてみた。
けれど、ウタクの返事は質問への答えではなかった。
「実雨は温かいな」
「に、人間だからね。ウタクが冷たいんだよ」
「そうか……この体勢は嫌か?」
「ちょっとだけ……」
心臓が胸を打ち過ぎて痛いから、なんて言わないけど。
「嫌なら……ずっとこの体勢でいてやろう」
「え!?ウタク!」
そうだ、ウタクは私が嫌がることが好きなんだった。
……けど、もっと嫌がる……ううん、嫌……っていうわけじゃないんだけど、
もっとドキドキしてることがあるのに……。

