……いよいよ。 大丈夫、覚悟はできてる。 胸をギュッと抑えた。 「実雨、怖いか?」 試すようにウタクが笑った。 「怖くないよ」 覚悟を決めて発した声は、文字のように震えていなかった。 「なら、来い」 躊躇することなく一歩を踏み出すウタクに、後れを取りながら、熱湯へ足を入れるかのように寝室へ踏み込んだ。 さっきの部屋より雪洞が少なく薄暗い。 より一層、静けさが増した気がする。