無事、着地。
部屋の前にある中庭へ降り立っていた。
「ウタク……もうちょっと心臓に優しい降り方はなかったの?」
「十分優しくしてやっただろう」
そりゃ強風にあおられることはなかったし、あの階段をまた降りることを考えるとマシだったかもしれないけど……。
私が不満気な顔をしていると、ウタクが覗き込むようにして顔を近づけてきた。
「仕方ないな、これからもっと優しくしてやろう」
「い、いい!やっぱりいい!」
妖しい笑みに恐怖さえ感じる。
ウタクに優しさを求めるのはやめよう。
しかと心に決めた。
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