「…………」 どうしよう。 こんな時に何も言えないなんて。 体が動かないなんて。 夜風が私達の間を通り抜ける。 ウタクの瞳に映った月がわずかに揺れた。 そう思ったら、目が細められたから…… いつも通り、私は遊ばれているんだと気付いた。 「……ウタク!タチ悪い遊びはいい加減やめてよ!」 遊ばれてる、と気付けば口も動く。 ただ、少し…… 心臓がうるさいほど音を立てているけど。