「あと……もう少し!」 出口が見えるころには、もう息は絶え絶えだった。 かなりの段数を登った。 ビルで言うなら十階まで登れてるんじゃないかと思うほど。 「着いたー!」 声を上げて出口で倒れ込む。 「ふん、待ちくたびれたわ」 出口近くで肩膝立てて座っていた。 ウタクが私を一緒に上へ連れて行ってくれればよかったんじゃないの! ……って言いたいけれど、息切れして声が出ない。 「人間は何かと不便だろう」 「……っ」 ポツリと落とされた言葉が胸に痛い。