……これは非常事態中の非常事態。 過去も未来も含めてたぶん私の人生の中で1、2位を争う身の危険。 「ウタク……」 頼りたくない相手。 でも他に頼る相手はいない。 「早く……誰か!」 近寄ってくる妖狐が私の足元の臭いを嗅ぎだし、いつ食べようかと様子を見計らっているよう。 お母さん……私、そっちへ戻る前に……狐に食べられちゃうかも……!