「嘘……つかれたかな」 皐月さんのことだからあり得る。 最初からそう思っていたからか、それとも屋敷から抜け出せた安堵からか、不思議と怒りの感情は湧かなかった。 屋敷からずっと走り続け疲労してしまった足を休めるために、横たわる木に腰掛けた。 森独特の静かで冷えた空気が身を包む。 物音一つしない、鳥さえ鳴かない……そう思っていたら…… ガサガサガサ……! 「な、何!?」 周辺の木が揺れ出した。