ウタクはそのまま私の元から離れようとした。 「待ってよ。助けてくれないの?」 私の声にウタクが足を止める。 青い目がいつもより凍てつくような冷たさを放つ。 「掃除からか?いいんじゃないか、少しは腹も凹んで凹凸のある身体になるだろう」 「……」 お腹ならもう既に空腹で凹んでる。 ウタクはまるで他人事。 そりゃそうだよね……元々ウタクは優しさなんて持ち合わせてないんだし。 それにウタクなら術を使ってあっという間のこと。 私みたいな手足使ってせこせこ掃除する人間じゃないんだ。