「に……人間界じゃドブネズミみたいに美しくなりたいって歌ってる人もいるんだからね!」 言ってやった! 勝ち誇った気持ちでいたけれど、隣のウタクは噴き出して声も出さずに笑い、皐月さんは「は?」と呆れた表情。 ……なによ。 人間界のいろはを知らない狐に、世代を越えても歌われるあの歌の良さなんてわかんないでしょうね。 一通り笑い終えたウタクが頭に手を置いてきた。 「さすが俺の嫁」 ウタクは私を慰めているのか、それとも更に追い打ちを掛けているのか。 褒められている気には到底なれないけど。