夫婦だから当たり前だと言われればそうだけど……いきなり四六時中一緒なんてキツイ。
「どうした?体が硬直してるぞ。顔色も悪いし、開いた口が塞がっておらん」
「だって……これからウタクと一緒の部屋だなんて!」
「なんだ。照れくさいのか?」
「どこをどういう角度で見たらそう見えるのよ!」
食らいつく私を何故かにこやかに見下ろすウタク。
……ダメだ。
いじめるの大好きなウタクに何を言っても勝てる気がしない。
「ほら、さっさと入れ。入らんのなら抱きかかえるぞ」
「は、入ります!今すぐ一歩踏み出します!」
重くなる頭を押さえながら部屋の中へ入った。

