そうだ。 ウタクは私が困っている状況を楽しむような性格だった! 私ってば、何を思ってウタクの側に寄って行ってんだろう。 「……べ、別に。歓迎されようなんて思ってなかったし」 弱ってるところ見せたらウタクを余計喜ばせるだけ。 ウタクも守ってくれないとなると、もっと強く生きていかなきゃならないんだし! 私はウタクから離れると密かに拳を握った。 「ふん、そういう顔も悪くない……が、許せんな」 「え?」 私の頭に手をぽんっと軽く置いて離すと、嫌味を言ってきた女性達の前に立った。