「聖美はわたし達を責める事もせずに、明とも仲良くしてくれた。聖美は本当に優しい子だった」


 「そんなの言われなくてもわかってます。」


 「そうよね… 」


聖美はなぜ俺に話さなかったんだ。
俺達が血が繋がっていないという事実を…



何で…
俺達にとっては嬉しいはずの事じゃないのかよ。



知ってって何で苦しんでいたんだ…
知ってたからこそ苦しんでいたのか…

血は繋がっていないとわかっても俺達は兄妹として育ってきたもんな。
世間から見たら、血が繋がろうが、繋がって無かろうが兄妹にしか見えない。
誰にも打ち明ける事も出来ない事に変わりはないか…


 「今度生まれ変わったら、兄妹なんかで生まれませんように 」

君はいつも切なそうにそう呟いていた。