何でも知っていたよ。
聖美が何でも話してくれたから。
暗闇しか知らないあたしに色んな事を想像させてくれた。
いつしかそれは、想像恋愛みたいな…
聖美がふたりで映画を見たら、その内容まで細かく教えてくれた。
ふたりで、ひとつのポップコーン食べながら映画を見た事。
前の席のおじさんの咳がうるさかったこと。
ランチしたお店で食べたデザートのパフェがおいしかったこと。
全てを細かく報告してくれた。
恋する気持ちも、誰かを好きになる事もなかったあたしに恋って楽しくて幸せなものなんだって教えてくれた。
でも、そんな聖美もよく泣いてた。
なんで、あたしたちは兄妹なの??
なんでって…
そんな聖美の話しをゆっくり聞いてあげることしか出来なかった。



