「今度生まれ変わったら、兄妹なんかで生まれませんように 」 君は俺の足の間にちょこんと座り、後ろから抱きしめる俺の腕の中で、いつも寂しそうにつぶやいた。 君の髪からは、甘い香りがする。 風呂場にある聖美(きよみ)専用のシャンプー。 聖美の匂い… と確認したこともある。 どんなに想っても、叶う想いではない。 どんなに想っても、肌を重ねる事も許されない。 俺の愛した女(ひと)は血の繋がった妹なのだから…