陰陽(教)師

明菜はバツが悪そうに言った。

「別にいいよ~。お見舞いに来てくれたのは嬉しいし」

「ちなみにみんなで行こうと提案したのは委員長だ」

「うるさいわよ三池君」

明菜は冷たい視線を嵩史に放った。

「と、ところで風邪じゃないっていうならなんなんだ」

嵩史は明菜の視線を避けるように、話題を変えた。

「気分が悪いとか吐き気がするとか言ったら食中毒じゃないかって言われたんだけどさ」

折しも今は梅雨時だ。

「心当たりはないわけ?」

明菜にそう問われ、

「あたし料理しないもん」

鈴子はあっけらかんと返した。

台所を使うのはお湯を沸かす時だけだという。

「夜は外食でしょ。昼は購買のパンだし」

「じゃあ朝はどうしてるの?」

「朝は食べない」

「不健康だな」

大吾が、ぽつりと言った。

「だから体調崩したんじゃねーのか」

嵩史も同調する。

「でもこの時間になると平気なんだよね」

鈴子は首をかしげた 。