陰陽(教)師

鈴子はそう言って笑った。

「ところで、体調はどうなの」

訊いたのは明菜だ。

「この時間になるとだいぶ良くなるんだけどね」

鈴子はベッドの上で足を抱えた。

明菜の寝てなさいという言葉にはハナから従ってない。

「この時間になるとって、どういう意味よ」

「朝はね、ものすごく気分が悪いの」

鈴子はマスクごしに口を押さえた。

「吐き気がして、起き上がれないくらいでね」

「ちょっと、大丈夫なのそれ?」

「昼ぐらいには収まってくるの。それで夜には平気になるから、なおったかなーって思うんだけど、次の日の朝にはまた…」

今朝も同じような状態で目が覚めたため、学校を休むことにしたそうだ。

「お医者さまには行ったの?」

「うん」

診察の結果、風邪ではなさそうだと言われた。

「それにあたし、風邪は鼻からくるし」

「そのマスクは?」

「みんな来るっていうから、念のため」

「あ、ごめんなさい。気を使わせちゃって」