陰陽(教)師

嵩史らはそのかたわらにある丸テーブル を囲んでいる。

「あたしがどんな部屋に住んでると思ってたのよ」

「薄暗い部屋であやしげな薬を作りながら、魔術書に囲まれて暮らしてるんだと思ってた」

「魔女に対する偏見もいいとこね」

実際はピンクを基調とした部屋で、あやしげな薬のかわりに置いてあるのは、たくさんのぬいぐるみ 。

本棚にあるのは魔術書ではなく大量のマンガだ。

一応、申し訳程度に教科書や参考書が並べてある。

「まぁ普段の木下を見る限り、魔女らしい要素はないもんな」

「どーいう意味よ」

「でも魔女が10代で独立するっていうのは本当だったんだな」

「1人暮らしをはじめたのはつい最近だけどね~」

魔女は13歳になると親もとを離れ、独り立ちをするというのがしきたりだ。

だが鈴子は、高校入学を期に、実家を出たという。

「ママは早く独り立ちさせたかったみたいだけど、パパが猛反対してさ~」